こんにちは、陳です!
今回も、第162回芥川賞候補の作家さんシリーズについてお届けしたいと思います!
今回は「背高泡立草(せいたかあわだちそう)」で芥川賞候補に選ばれている古川真人さんについて調べてみました!
題して古川真人の経歴や作風と人気作・人気の理由は?背高泡立草の口コミも!です!
古川真人さんの作品は4度目の芥川賞候補となります!
古川真人の経歴
古川真人さんの経歴についてご紹介します!
◆生年月日 1988年7月29日(現在31歳)
◆出身 福岡県福岡市
◆大学 國學院大学文学部中退
◆2016年「縫わんばならん」で第48回新潮新人賞を受賞し、デビュー
◆2017年「縫わんばならん」が第156回芥川賞候補
◆2017年「四時過ぎの船」が第157回芥川賞候補
◆2019年「ラッコの家」が第161回芥川賞候補
デビューは2016年と、作家さんになってからまだ4年目にも関わらず芥川賞候補に何度もノミネートされています。とても実力のある作家さんであることが分かります!しかもまだ31歳ということで若い!かなりのハイスピードでスタートダッシュを切っている作家さんです!
古川真人の作風
古川真人さんの作品は、祖母や老女が登場する優しい作風が特徴です。
古川真人:縫わんばならん。故人との交流の其程無かった稔が、葬式に集う親族の楽しげな語らいの内から”ほどけた記憶の空白を縫っていく”という感覚を見出した事で、同時的に序盤の祖母世代のぼんやりとした(ほどけた)想起の断片も縫合された。一族の血脈、個々の記憶の営みを九州方言が豊かに紡ぐ
— ででむし (@dedemushi13) August 16, 2017
古川真人「四時過ぎの船」(『新潮』六月号)。盲目の兄を持つ無職の弟と認知症を患った祖母。時を隔てた二人の思念と回想とが、その縁を重ねながら往還して語られる。題材も、複数の人物と時間とを行き来する描き方もたいへん現代的。そうした良い意味での現代の人にたくさん読まれてほしい小説。
— furuhata tetsuo (@furuhata_t) May 19, 2017
古川真人「ラッコの家」
古びた家に一人暮らしの老女、タツコ。目がよく見えないタツコの日常は、現実と過去、それから空想が入り交じる。うすもやのかかったような日々、うずまく思考、その目に映るもの。#読書記録 #読了 #読書— 遠雨子+読書+ (@toko_bkbk) October 3, 2019
また方言が多用されているのが特徴で、その方言を読みにくいという声もありますが、やっぱり温かい、優しいという意見が多いです。
古川真人は最近の方言小説の書き手の中でダントツとのこと
絶賛だなあ— 形容 (@atkgfniqtjck12) July 15, 2019
「おばあさん」「方言」といった柔らかな作風は、女性に人気が高い気がします。最新作の「背高泡立草」も「祖母の住む島に行く」という優しいテーマを題材にしています。これまで何度も芥川賞にノミネートされたのと同じ作風のこの作品で、今度こそ受賞してほしいですね!
古川真人の人気作・人気の理由も!
古川真人さんの作品といえば、過去に単行本になった3つの作品「縫わんばならん」、「四時過ぎの船」、「ラッコの家」はどれも人気作です。人気の理由について口コミをまとめてみました。
去年の新潮新人賞作、古川真人さんの『縫わんばならん』が、芥川賞候補になったおかげで単行本になりました。私と桐野夏生さん絶賛。長崎の離島の、三代にわたるおばあさんや孫の物語。すごいのは、20代の男性がおばあさんの感覚を書ききったこと。 pic.twitter.com/7mw3bqpkXk
— 星野智幸Tomoyuki Hoshino (@hoshinot) January 28, 2017
古川真人さんの『縫わんばならん』、この作家は耳の書き手です。声をよく聞いています。土地の言葉がとても血が通っているのは、単にそこの出身だからではありません。書き手を通して、声が再現されているからです。地味ですが、マイナーな存在への感性が素晴らしい作品と書き手です。
— 星野智幸Tomoyuki Hoshino (@hoshinot) January 28, 2017
『縫わんばならん』古川真人/著、新潮社。長崎のとある島に生きる一族の女性たちを四世代に渡って描く物語。断片のようでいて、確かに繋がっている彼女たちの物語と、ほどけた祖母の思い出を「縫わんばならん」と表現する孫の言葉が重なる。まさしく縫い上げられて出来上がったような小説だなあ。
— Masami-F (@mupLRP) March 25, 2017
《四時過ぎの船》古川真人 著
亡き祖母宅に訪れた青年が祖母の綴ったノートを見つける。
「今日ミノル、四時過ぎの船で着く」認知症を患って曖昧な記憶の中を彷徨う祖母の人生と、全盲の兄を世話しつつもニートの自分の人生を交差させる。
認知症の方のあやふやな記憶に絡む不安など上手く描く。 pic.twitter.com/2NsmIgT4hx— *すやすや*令和2年こそは痩せたい (@yanakennwinter) January 11, 2018
「四時過ぎの船」読んだ。文章を噛み砕くのが遅くって、めっちゃ時間かかってしまった。なんか、よかった。
稔の記憶もばあちゃんの記憶もポロポロ分解して、それが紙面に転がってるみたいだった。四時過ぎの船で来る稔と、四時過ぎの船で行く稔が同じところにいた……— よ (@enceladus333) June 7, 2017
古川真人「四時過ぎの船」(新潮6月号)読みました。私は好きです。方言と、定まらない語りのような文章が絶妙なバランス。ふたつの時間、ふたつの場所を行ったり来たり。混乱と解放がないまぜになる葛藤、灼けつくような苛立ち、鬱屈、…。ラストは極めてブラックで、けっこうしびれました。
— ひまこ (@thepager90s) July 10, 2017
《四時過ぎの船》古川真人 著
亡き祖母宅に訪れた青年が祖母の綴ったノートを見つける。
「今日ミノル、四時過ぎの船で着く」認知症を患って曖昧な記憶の中を彷徨う祖母の人生と、全盲の兄を世話しつつもニートの自分の人生を交差させる。
認知症の方のあやふやな記憶に絡む不安など上手く描く。 pic.twitter.com/2NsmIgT4hx— *すやすや*令和2年こそは痩せたい (@yanakennwinter) January 11, 2018
古川真人「ラッコの家」(文學界1月号掲載)を読んだ。素晴らしかった。声にあふれていることの幸福感を、これほど表現しきった小説はなかなかないと思う。行ったり来たりの声のあいだにある不自由しないでくつろげるところ、見出したタツコの伸びやかな気持ちを海中に表現する大胆さ。
— 硝子の巻き貝 (@MihiroHav) December 15, 2018
1月号の文學界といえば古川真人さんの「ラッコの家」がとても良かった。文体と情景と感情のふくらみ、ふくよかさがぴったり合致していて、「縫わんばならん」「四時過ぎの船」の良いとこが綺麗に紡ぎ出されている印象。1月号に掲載される作品は賞レースでは不利と言われているけど覚えておいてほしい
— 倉本さおり (@kuramotosaori) December 27, 2018
女性に人気の優しい物語を、若い男性が描いているというのも人気の理由の一つかもしれませんね。
芥川賞候補作「背高泡立草」の口コミも!
最後に、今回の芥川賞候補作品である「背高泡立草」の口コミもご紹介します!
古川真人「背高泡立草」読了!芥川賞候補1作目!
主人公の奈美は母と伯母と従姉妹とで祖母の住む島に船で行く。納屋の草刈りに行くだけなので奈美は怒るのだが…。
メインは草刈りするだけの話なんだけど、所々に島と家の記憶が入り、鯨漁やカヌー旅など、かなり面白い。これ芥川賞とってほしいなあ pic.twitter.com/F1MJshaMif— つかっちゃん読書垢@小説チャンネル (@book_tsukatsu) December 21, 2019
『文學界』(11月号)では、古川真人「背高泡立草」に注目した。ある「島」にかつて存在した無数の命の営みが、切迫感をもって語られる。声なき者の声を回復し、国や性別、あるいは人間を超えたところにある命の等しさを描いた『サーガッソーの広い海』とそこに浮かび上がる無名性を彷彿とさせる作品。
— 小川公代 (@ogawa_kimiyo) December 9, 2019
古川真人「背高泡立草」(『すばる』10月号)を読んだ。作者お馴染みの「島」の、今作では吉川の〈古か家〉と〈新しい方の家〉、それに付随する納屋や物置などの来歴のようなものが語られる(今まで読んできた「島」の物語に時間的な厚みが加わり良かったと思う)。
— 海尋 (@MihiroMer) September 18, 2019
芥川賞候補作5作すべて読み終わりました!古川真人さんの「背高泡立草」は、なんだか不思議なお話だった…。純文学といっても、5作品のテイストは全然違っていて、ただ確かにどれも大衆小説ではないよなぁとも思う。奥深し…。予想をお楽しみに! #芥川賞 予想企画
— 村上綾/本好き (@aya_murakami424) December 23, 2019
4度目の正直!ということで今度こそ是非芥川賞を受賞してほしいです!!ただ今回の芥川賞の選考委員の9名って、女性が3人で男性が6人と、男性の方が多いようです。古川真人さんの作品はどちらかというと女性に人気がある気がするので、影響がないか気になるところです。
これまで3度も芥川賞にノミネートしていますが、毎回、評価では「方言が難しい」とか「単調である」のような厳しい意見もあります。仕方ないかもしれませんが選考委員の方の書評って本当に厳しいですよね(笑)。ですがこの「作風が好き」という一般の意見が多いのも確かですし、何度もノミネートされている事自体が本当にすごいことなので、是非このままの古川真人さんらしい作品で、芥川賞を受賞してほしいです。
発表が楽しみです!!
まとめ
今回は古川真人の経歴や作風と人気作・人気の理由は?背高泡立草の口コミも!についてまとめてみました。
・デビューして間もないのに4度も芥川賞候補に選ばれた経歴がすごい!
・祖母を題材にした優しい作風が人気!
芥川賞候補に選ばれて、これまでは惜しくも受賞を逃していますが、若くしてこれまで出した作品がほとんど候補作になっているのは本当にすごいと思います。一貫した作風に根強いファンもいます!今後の作品にも期待しています!
第162回芥川賞の発表は1月15日です。どの作品が選ばれるのか、楽しみですね!
最後までお読みいただきありがとうございました!